走るためのシューズじゃなくて歩くためのシューズ、つまりウォーキング・シューズの開発物語本です。1983(昭和58)年秋にアシックスから発売された「ペダラ」というシューズの開発の経緯が紹介されています。
現アシックスの鬼塚会長が、モントリオール五輪で入場行進する日本選手団の足元を見て、その時選手はオニツカのシューズを履いていたのですが、どうにも会長にはブレザー姿にスポーツシューズってのが違和感ありで、ブレザーに合うスポーツシューズを商品化する社内プロジェクトを立ち上げて、色々あった揚げ句に日本初の本格的ウォーキング・シューズが誕生したという話であります。
普段なにげなく歩いていますが、人が二本足で歩くということはどういうことなのか。そんな別に考えないでも良いようなことを考えてしまう所から開発したそうで、ふーん、色々大変なのねえという本でありまして、マラソン好きなら普段ランニングしていてお世話になっているアシックスのシューズの話なんで、好きな人は楽しく読めるかなと紹介した次第であります。
2004年末にはアディダスからマイコン内蔵でショック吸収力を自動調整するランニングシーズ「adidas 1」も発売されるそうで、また、逆にナイキからは素足感覚の履き心地のシューズや遠征レース用使い捨てランニングシューズが発売されてたりと、足元の革命って、まだまだ続きそうですね。